クレイジークルーズ

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 是枝裕和監督と組んだ映画「怪物」で、カンヌ映画祭脚本賞を受賞した坂元さん。そのとき、Netflixと独占契約を結んだと報じられていた。

これはきっとその第一弾なんだろう。

 

 舞台は、大型豪華客船。どうしても、コロナ禍でのあの感染拡大した船を思い出してしまう‥。

だってまだあれから3年間しか経っていないのだから。なので、あまり楽しめなかった。欧米の富裕層はもうすっかりそんな記憶を忘れて、この映画のような「パリピ生活」を送っているのだろう。

 

 閉鎖密封空間は逃げ場がないから、人間関係が否応なしに密になるし、感情が拗れて喧嘩も起きやすい。だから、映画や演劇には向いているのかもしれないな。

 

 こんな閉鎖空間の映画といえば、ホテルものが多い。古くはグランドホテルという名作がある。邦画で喜劇で言えば、三谷幸喜の「THE有頂天ホテル」は痛快で、大晦日になると観たくなる(笑)。

 

 他方、豪華客船もので言えば、これまたカンヌでパルムドールをとった、スウェーデンリューベン・オストルンド監督の「トライアングル・オブ・サッドネス」という貧富の格差をこれでもかと露悪的に表現した、凄い作品もあったなぁ‥。

 

 振り返ってようやく本作品の評価。うーむ、吉沢亮や宮﨑あおい、菊地凛子高岡早紀などそれなりの俳優さん達が出ているものの、いまひとつ。ミステリーなのか、コメディーなのか、その両方を欲張ってとろうとして、結果的に失敗した感が満載。坂元さんの良さをあまり感じられらなかった。

 

 やっぱり坂元さんは、どちらかというと、シリアスものの中にちょっと笑いがまぶしてある作品の方が好きだなあ。