今日もあなたに太陽を

「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~」をNetflixで今すぐチェック

https://www.netflix.com/jp/title/81572595?s=i&trkid=255639042&vlang=ja&clip=81719654

 

精神病院というなかなか重いテーマに真っ正面から取り組んだ力作。韓国だからこそ、Netflixだからこそ実現した企画だろう。拍手を贈りたい。

 

主人公はナース。優し過ぎるとの評価をされて一般病棟から精神病棟へと異動したところから、物語は始まる。引き継ぎを受ける中で、精神病患者たちの振る舞いや行動特性がわかってくる。

 

見た目は普通であっても、ふとしたきっかけでキレてしまう。自傷行為に走ったり、踊り出したり、妄想の世界に入り込んだり‥‥。症状はそれぞれ。そんな患者たちと根気よく向き合うナースやドクターたちの姿勢にはアタマが下がる。

 

社会の持つ偏見、働くママさんナースの苦労、格差カップル、毒親、自殺者の遺族たちの抱えるサバイバーズギルトなど、後半はより広いテーマに。それぞれの登場人物がみなどこかで病を抱えているところが、今風で、また患者に感情移入しやすい理由だろう。

 

考えさせられるのは、ナース自らが鬱病を発症。希死念慮に取りつかれて、保護入院となる展開。ふとした拍子で、私たち現代人は心の病にかかってしまう。その事実を突きつけます。

 

主人公で日本人的な顔立ちのパク・ボヨンさんが好演。彼女と三角関係となるヨン・ウジンとチャン・ドンフンもそれぞれ味がある演技。

 なによりも師長役のイ・ジョンウンさんは、「俺たちのブルース」同様に、重鎮な演技で光っています。

 

総じて、暗くなりがちなテーマなのに、通しで観ることができるのも、ラブストーリーを上手に絡めている脚本の力でしょう。